「閑雅な食慾」解釈文

2年男子

寒くなってきた秋の夕方に私は、松の木がたくさん生えた林の中を歩いていた。

暫く歩いていると、とてもおしゃれな喫茶店を見つけた。

遠く街も見えない程の離れたところにあり

誰も訪れる人がいない。

林の間に、隠された昔の記憶にあったこの世界にないような喫茶店だった。

従業員らしい少女は、はにかみながら

日の出の色のように美しい、高級そうな皿を運んでくる様子。

私は、ゆっくりとフォークを手に持ち

オムレツ、魚のフライなどの料理を食べた。

夜が近づいてきた空には、白い雲が浮かび

とても趣のある食事であった。

 

2年男子

ある春の昼時、松の生い茂るくらい林の中を話者は歩いていたとき

日の光を浴びている一軒のカフェを見つけた

街からだいぶ離れているところで

人が訪れる様子はなく

松の生い茂る林の中に建つ、昔夢に出てきたようなカフェである。

店で働く女の子は恥ずかしがっていた。

まだ仕事を始めたばかりなのだろうが、さわやかに頼んだメニューを運んできてくれた。

私はゆったりとした気分でフォークを手に取り

頼んだオムレツやフライなどを食べた。

青空には白い雲が浮かんでいて

とても上品な食事だった。

 

2年男子

風邪が肌寒くなってきた秋頃、落ち葉がたくさんある松林の中を歩いていたら

笑い声が聞こえてくる明るい雰囲気の喫茶店を見つけた。

その喫茶店は街外れの山にあって

あまりにも山奥にあるため、誰も訪れてくる人はいなくて

絵本に出てくるような古い感じの喫茶店である。

私は店の中に入り、一番奥のテーブルに通されて周りを窺ってみると、おとめが恥ずかしそうに

雲一つ無い青空のような水色の珍しい皿を運んでくる。

私は前掛けをしてゆっくりとフォークを手にとって

オムレツとエビフライを食べた。

私はフォークをテーブルの上に置き、食べ終わったあとの大きく膨らんだ腹をさすりながら横にあった窓から外の景色を見ると、空には白い雲が浮かんでいた。

たいそう閑雅な食慾である。

 

2年男子

私は松林の中を散歩していた。季節は春で、空気は暖かく、さっきまで雨が降っていたと信じられないくらいに空は青く澄んでいた。道のあちこちにできた水たまりや松の葉のしずくは空を移してきらりと光り、眩しかった。

暫く歩いていると少し離れたところに赤い屋根が見えた。カフェだ。光に満ちた世界に現れたカフェはまるで絵に描いたようなおとぎ話の一場面だった。

私の住んでいるところのすぐ近くに高速道路や電車が走っていたが、その喧噪もこの場所までは届かずかすかに聞こえる波の音で満ちていた。

周りには私の他に誰もいなかった。

松林の中に隠されたカフェは過去に来たことがあるような雰囲気で、夢で見るような理想的な姿に、しばしば足を止め眺めていた。しばらく歩いたことで少しお腹が空いていた私は、そのカフェに入ることにした。

「いらっしゃいませ。」と声をかけてくれた少女はまるで初めてお客を迎えるかのように頬を桜色に染めていた。

窓際の席に案内され、そこに座ると、少ししゃれた手書きのメニューを受け取った。私はその中からオムレツといくつかのフライを注文した。あけぼののように爽快な皿に盛られた料理は一つ一つ少女が運んできた。

私はゆったりとフォークを取って

オムレツとフライを口にすると柔らかなオムレツとさくっと揚げられた食感が口いっぱいに広がった。

青く澄んだ空には白い雲が浮かんでいて、

理想の状態で小腹を満たす一時は幸福だった。